131:新型コロナウイルスで非常事態(1)

2020年2月11日 あさひかわ新聞 北京あれこれNo.131

 ●二〇二〇年一月十九日夜、仕事が終わり帰宅すると、旭川から北京へ呼び戻したばかりの次男が、三十九度を超える発熱でぐったりしていた。コロナについては知っていたが、関連なしと判断。

 ●二十日、病院へ連れて行くか迷ったが、流行中のインフルエンザウイルスを拾う恐れがあり躊躇。ひとまず学校を休ませ、薬を飲ませて自宅で看病。午後、果物を買いにイオンへ行ったが、誰もマスクをしていない。春節直前で食材も贈答品も大量に陳列してある。夕方、熱が下がり、私は打ち合わせのため外出。日系の飲食店も含め、いずれも通常通り営業中。

 夜のニュースで、習近平首席が新型コロナウイルスに関する指示を発表。春節の雰囲気が一変してなんとなく不穏な空気に。ただし、SARSに比べて致死は率低く切迫感なし。北京市内の感染者五名とのこと。

 ●二十一日朝、次男が完全に快復した。咳はなかったが、念のためマスクをつけて学校へ。マスクを入手しようと、イオンへ寄ったら残り三袋。一袋三枚入りで日本円で千二百円。高いなあと迷っているうちに残り一袋に。ひとまず購入。食材やほかの日用品の在庫は十分。マスクの着用率は半数以下。北京の感染者は十名。

 ●二十二日夕方、再度イオンへ行ってマスクを確認、入庫は無し。イトーヨーカドーにマスクがあると聞き、直行。三種類のマスク、消毒液などがあり。大量にあるので奪い合う雰囲気もない。マスクを三十袋(約二百枚)とフロント用に手洗い用と拭き取り用消毒剤を購入。インターネットで赤外線体温計を購入。

 ●二十三日、北京日本人学校の春節前最終登校日。教員は全員が、学生と保護者は過半数がマスク着用。春節休暇は一週間、三十一日から授業再開の予定。内装用の資材量販店へ行き、隣接するカルフールに寄る。駐車場は通常通り、駐車スペースの空き待ちで待機。店内は人だかり、マスクは品切れだが食材は豊富、レジ待ちで三十分以上、マスク着用はまだ半数程度。

 同日、北京市文化観光局が、市内の大型イベント開催中止、特に二十五日(旧暦の正月一日)から予定されていた縁日の市は全て中止、故宮や国家博物館などの名所も閉鎖を発表。航空局が購入済みフライトチケットのキャンセル無料を通達。この通知を境に、北京全体が明らかな危機感に包まれた印象。ホステルの宿泊滞在客は十名程度、毎日出入りしている。新たに上海経由のオランダ人二人もチェックイン。私はこの日から夜勤の当直、万が一のことを想定し、緊張して一睡もできず。北京の感染者は二十六名。

 ●二十四日朝、徹夜のせいか体調が思わしくない。毎年この時期は発熱して寝込むが、心配かけるので帰宅。夜には三十九度を超え、翌日も熱が下がらず結局二日間寝込む。ホステルでは、オランダ人の宿泊客が予定を十日も早く切り上げて帰国。他の予約もほぼチェックアウト済みか予約キャンセル。残るのは長期滞在の三名のみ。感染リスクを抑えるため、新規宿泊客の受け入れ中止を決断。中央政府より今年の春節は集まるなという御達し、北京政府は最高警戒レベルを発表。感染者は三十六名。

 ●二十五日、感染者は五十一名。

 ●二十六日、体調が快復。イオンで食材を買い、ホステルに届ける。長期滞在で北京で働くウクライナ人が発熱していると聞き慌てる。彼は自発的に通院し、「肺炎でない証明」を取得。感染者は六十八名。

 ●二十七日、国務院が春節休暇の延長を発表。出勤は一月三十一日から二月三日へ。市内各地の団地や職場、ビルで出入り制限(発熱検査、入居者確認、移動ルート報告など)。感染者は八十名、死亡一名。

 ●二十八日、航空局が無料キャンセル延長を発表。二月末まで北京を通過する四十一列車の運休を発表。感染者は九十一名。

 ●二十九日、北京日本人学校から通知あり。政府からの通達を受け、当初三十一日の授業再開は中止、春節休みは二月十六日まで延長。ただし十七日に授業再開できるとは限らず、再開日は未定とのこと。北京でマスクを高額販売していた薬局が摘発されて罰金三百万元(約四千七百万円)。感染者は百十一名。

 ●三十日、北京の地下鉄全線で体温検査を実施、マスク着用を呼びかけ。感染者は百十四名。

 ●三十一日、北京政府から通達。医療や生活インフラ等必要不可欠な企業を除き、二月九日以前の出勤禁止、自宅作業を推奨。湖北省から戻った人は十四日間以内の出勤禁止。感染者は百三十九名。

 二月六日現在、北京市内の感染者は二百七十四名、死亡一名、治癒三十一名。

投稿者:

nanben

北海道旭川市出身、北京在住18年、中国在住22年。