89:ショック! 旭川―北京便が運行中止に

2016年8月8日 あさひかわ新聞 北京あれこれNo.89
 一日、中国東方航空から携帯電話にメッセージが届いた。そこには、私が購入した十月中旬の北京―旭川の直行便がキャンセルになったと書かれていた。
 七月中旬、私は北京のとある旅行会社を訪れた。この旅行社は今年、団体ツアーのため、北京発旭川直行便のほぼ半分の座席を購入している。同社の担当者から「直行便は八月末で終了するらしい」と聞かされ、そうならないことを願いながら往復チケットを購入したのだったが、駄目だった。
 遡ること五年前、北京の旭川関係者が集まる拠点「焼肉松岡」に、旭川で生まれ育った三人が集まっていた。その日の話題が、北京―旭川の直行便だったことを覚えている。「どれほど便利になるか」「旭川への経済効果も期待できる」「エアドゥの最初の国際線は北京―旭川にすべきだ」などと、熱く語り合った。その時はまさに夢を語るような感じで、さほど現実感はなかった。
 しかし翌二〇一二年、北京の旅行会社が夏休みから国慶節(十月一日~)までの期間限定ながら、北京―旭川、北京―帯広のチャーター便を週に三本就航させ、北海道旅行ブームに火をつけた。チャーター便なので座席のすべてが旅行会社に買い占められ、個人旅行客や私たち中国在住者が帰省用に購入するのは難しかったが、直行便という夢が現実となった。旭川空港に降りて登別の温泉旅館に直行するツアーの日程表を見たときは、複雑な心境だったけれど…。
 そうして二〇一四年夏、中国東方航空の旭川直行便が北京から週五便、上海から週三便、就航した。定期便なので個人旅行客もチケットが購入できるようになり、数年前までは夢だった北京―旭川の直行便にとうとう乗ることができるようになったのだ。わざわざ新千歳を経由せずに、時間も体力も大幅に節約できる。
 定期便といっても年間通して就航していたわけではなかったので、これまで私が利用できたのは五往復。いずれの便も日本人は私たちだけだった。
 北京からの観光客だけに頼っているのではなく、旭川からの搭乗も増えなくてはまずいと、うすうす感じてはいた。しかし国慶節の長期休暇がある十月を待たずに運行停止になるとは、予想しなかった。
 北京―旭川の直行便は今年、大幅な赤字を抱えたそうだ。旭川発着便が安く購入できることを能天気に喜んでいた自分を後悔しても、もう手遅れだ。(おわり)

投稿者:

nanben

北海道旭川市出身、北京在住。