13:北京で初雪

2012年11月13日 あさひかわ新聞 北京あれこれNo.13

 

11月4日未明、北京に初雪が降った。高速道路の一部は積雪のため封鎖され、郊外では50センチもの大雪になった。交通は麻痺し、雪に埋まった車を武装警察が救助する様子を、テレビが繰り返し流していた。 この週末に雪が降ることは、随分前から予報が出ていて、テレビでも新聞の一面でも注意を呼びかけていた。そのせいか、例年は11月15日に正式スタートする集中スチーム暖房が、今年は3日から、一部の建物はそれより前に始まっていた。暖房の開始日は、専門家や関係者が会議で検討して発表する。寒くなると皆がこの情報に敏感になる。なんとも社会主義的である。 こちらのスチーム暖房(中国語では、暖気、暖気管と呼ぶ)は、エリアごとに一斉供給される仕組みで、事務所や学校などあらゆる建物に設置されている。新築マンションは、内装のないコンクリート打ちっぱなしの状態で販売するのが普通だが、暖房は水道や下水設備と同様、最初から設置されている。  暖房料金は居住面積に比例する。 私の自宅ではひと冬(四ヶ月間)で約3700元(約4万7千円)を支払う。 98年当時住んでいた河北省のアパートでは、隣人が暖房費を払っていなかったために、アパート全体が暖房供給をストップされたことがあった。当時のエアコンは暖房機能がなかった(冷房だけだった)から、家の中で家族全員が震えながらオーバーを着ていた。 水道から出る水が氷のように痛かったことが今では懐かしい。 現在では、北京政府の人道的配慮で、暖房費が未納であっても、住人がいれば、、暖房供給のストップはできなくなった。生活レベルはもちろん、行政サービスも確実に進化している。 ところで、この最悪の天気のときに、大雪山系トムラウシの悲劇を彷彿させる事件が起こった。 誰かを責めても仕方がない。異国の地で寒さに凍えた遭難者の冥福を祈るとともに、吹雪の長城で深夜未明から捜索にあたった150人もの救援隊員に感謝することのほうが重要だろう。(おわり)

(おことわり)すべての内容は、当時の個人的な感想です。 刻々と状況が変わる北京では、過去の情報は思い出にすぎません。現在の状況とは異なる場合が多いことを予めご了解ください。

投稿者:

nanben

北海道旭川市出身、北京在住18年、中国在住22年。