100:中国人とスマホ

2017年7月11日 あさひかわ新聞 北京あれこれNo.100

6月18日、フィール旭川7階で「いろんな角度から中国に触れよう」という集いが開催された。私はイベントでは常に裏方で、人前で講演するのは初めての経験だった。伝えたかった内容が、果たしてどこまで理解してもらえただろうか。早口で聞きづらかったと思うが、最後に旭東高のM教諭がわかりやすく総括してくださったのが救いだった。

私が特に伝えたかったのは、中国の変化のスピードだ。三年前とはまるで別の国なのだ。GDPが日本の3倍と言われる国は、すでにいろいろな面で日本より進んでいる。実際に見て体験しないと、その凄さは実感できないだろう。

講演当日、時間の関係で説明不足になった部分をここで補足したい。

まず「決済システム」について。いま中国ではスマホアプリのAlipay(アリペイ)またはWechat(ウイチャット)で、日常のほとんどの支払いが可能だ。スキャンするだけで送金が完了するため、手間も時間も釣り銭も偽札の心配も不要で、返金もスムーズ、外出時に現金を持たない生活になりつつある。

(Alipayの画面)

レストランも、ほぼすべての店でスマホで決済可能で、注文と決済の両方がスマホでできる店も増えてきた。

(Wechat の”お財布”画面)

カードでの支払いが、偽造や紛失、決済までのライムラグなどがあるのと対照的だ。個人への振込も口座番号が不要で、ネットバンキングより格段に便利。タクシーも旅行もネットショッピングもケータリングも、自動販売機や市場での買い物まで、なんでもスマホで手軽に決済できる。北京に戻って見た広告の文章「近い将来、コインは使うものではなく、収蔵するためののになる」が現状を象徴していると思える。

次に、「中国人は病院でもどこでも携帯電話で大声で話す」について。

中国では病院、レストラン、またバスなどの車中で携帯電話を使ってはいけないというルールがない。騒音があればより大声で話すのが自然の流れだ。

特に病院では、緊急事態が発生したら連絡するのが当然で、逆に日本の病院で携帯電話を使えないことが「なぜ?」と話題になった時期があった。

各種会員カードやポイントもすべてスマホの中にある。中国人にとって、いまやスマホは「生活の一部」だ。スマホを制するものが中国ビジネスを制する、と言っても過言ではないかもしれない。(おわり)