98:シェアリング自転車

2017年5月9日 あさひかわ新聞 北京あれこれNo.98

一年前、通勤用に買ったばかりの電動バイクが盗まれた。もう電動バイクは買わないと決めてママチャリを買ったが、今年一月にそれも盗まれた。その後はバスかタクシーを使っていたが、時刻表のないバスは待ち時間の浪費だし、タクシーはお金の浪費が問題だ。 そんな頃、北京で「シェアリング自転車」が普及し始め、私も関心を持った。私が知る限り、北京では過去にも二回、全市規模のレンタル自転車が登場した。だが台数が少なすぎたり、乗りづらそうな安物だったり、ユーザー登録方法も面倒で、案の定どちらも長くは持たなかった。 しかし今回は様子が違う。複数の会社が参集して、色とりどりのシャアリング自転車が街中に出現。シェア拡大の競争激化とともに、北京の街がカラフルに彩られてゆく。

 

私は北京でも最も多くみかける「摩拝単車(モバイク)」という会社を選んだ。オレンジとグレーの車体が特徴だ。 まずはスマートフォンのアプリをダウンロード。  保証金299元(約4800円)を電子マネーで支払い、パスポートと顔写真をアップロードして個人認証の審査を待つ。個人情報を保護していたら、北京で便利な生活はできない。翌日審査が通過してユーザーとなった。 使い始めてその便利さに驚いた。アプリを開くと、地図に現在地と停車中の自転車の位置がが一目瞭然に表示される。 15分先までなら予約もできる。料金は車種によって、30分で0.5元(約8円)と一時間で1元(約16円)の二通りがある。

(ほとんどの車種の)タイヤはパンクしない強化ゴムで、チェーンも外れる心配のない安心構造だ。万が一、車両に不具合があれば、写真を撮影して報告することで「信用ポイント」がつく。 レンタル自転車のように借りた場所へ返しに行く必要がなく、ロックして乗り捨てで良い。機能向上した車種が続々投入されてゆくし、自家用自転車に比べて格段に便利だ。上海や広州など他の都市で使用できるのも有難い。  4月現在、北京市内に投入されたモバイクは30万台。ビジネスとして成り立つのかどうかは疑問の声も多いが、シェアリング自転車の先に見通している事業で利益を上げる見込みがあるのだろう、三億米ドルもの資金を調達している。 ともあれ、消費者としては快適な自転車が便利に使えることに大満足している。(おわり)