24:大使着任レセプション

2013年5月6日 あさひかわ新聞 北京あれこれNo.24

昨年のクリスマスに北京に着任した木寺昌人・在中国日本国特命全権大使の着任レセプションが4月24日、北京の大使館で開催された。

任命された経緯やその前後の日中関係については周知の通りだ。ただでさえ困難な状態であるのに、さらに間の悪いことにまたもや靖国参拝だ。海外では「国のために尊い命を落とした英霊」だけではなく「侵略戦争の指導者」への参拝と見られてしまう。

さて、その着任レセプションだが、日系メディアの報道によると、おそらくこれまでと今回の事情により、期待されていた中国政府高官の出席はなかったようだ。

この件については、残念ながら私には何の権限もない。今の私にできること、それは北海道関連のブースを、関係者の皆さんと一緒に全力で盛り上げることだ。来賓の方々を楽しませ、北海道ファンを増やす、その共通の目的達成のため、お手伝いをさせていただいた。

昨年末、在外公館恒例の天皇誕生日レセプションの北海道札幌ブースでは、焼肉松岡(ソラチの現地法人)の協賛で、「北海道豚丼」を提供した。通常こうした(自治体の)ブースでは、記念品の展示やパンフレットの配布がメインだが、大使館イベントの来賓で、机上に並んだパンフレットを手に取る方は少ない。しかし豚丼は大人気で、行列ができて話題になった。それがきっかけで、N航空北京発のビジネスクラスの機内食に採用された経緯があると聞いた。

今回はN航空のブースではソラチのたれを使った豚丼を提供し、その隣の北海道札幌ブースでスープカレーを提供した。昨年北京に回転した北海道料理店「旬鮮本舗」の協賛だ。いずれも特注の北海道マーク入りの容器を使って北海道連合のパワーをさりげなくアピール、さらに北海道通信特機(旭川市)の上海現地法人からも黒松内の水「水彩の森」を協賛していただき、北海道のスープカレー、北海道の豚丼、北海道のミネラルウォーターの三品が揃った。

豚丼もスープカレーも用意した三百食はすべてなくなった。スープカレーを知らない中国の来賓は、最初こそ食べ方に戸惑っていたが、一口食べると驚いた顔で「美味しい!」と頷く方が多かった。

主役の木寺大使は、開場前に各ブースを挨拶に回られたが、途中で「美味しいスープカレーを食べにきましたよ!」とおっしゃりながら、周囲のブースを素通りしてお越しになり、私たちのブースの前で、ゆっくりと三品すべてを口にされた。北海道に対する格別とも思える配慮に、その場にいた中国の来賓から「大使は北海道出身なの?」と聞かれたほどだ(実際は東京都のご出身)。

来賓の皆さんはもちろん、大使もご満足のようで、道産子のひとりとして素直に嬉しかった。(おわり)

(おことわり)すべての内容は、当時の個人的な感想です。刻々と状況が変わる北京では、過去の情報は思い出にすぎません。現在の状況とは異なる場合が多いことを予めご了解ください。